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歴史

【赤坂 第1回】とらや、東京へ

京都で創業したとらやが、赤坂の地に店を構えて約140年。赤坂にまつわるエピソードの数々を、リニューアルオープンまでの期間にご紹介いたします。

とらやは室町時代後期に京都で創業し、御所御用を勤めてまいりました。明治2年(1869)東京遷都の折、12代店主・黒川光正(みつまさ)(当時31歳)は、京都に留まるか、天皇にお供して新天地・東京へ進出するか、難しい選択を迫られることになりました。これまで京都で300年以上商いを続けてきただけに、新しい土地で仕事を始めることの不安は大きかったでしょう。とはいえ、御所御用は大切なつとめです。光正は、京都店はそのままに、庶兄・光保(みつやす)を東京に派遣し、出張所を開設することにしました。上京した光保は数度の移転ののち、南槇町(現中央区八重洲)に独立した出張所を設け、御所御用を続けました。明治9年の光保没後、光正は上京を決意し、明治12年、京橋区元数奇屋町(現在の中央区銀座)に「虎屋東京店」を開店しました。同年9月には、赤坂区赤坂表(現在の港区元赤坂)に移転し、ここに初めて、赤坂の地で商いを始めるに至りました。

画像:12代店主・黒川光正(1839-88)