虎屋の販売・接客
虎屋では、お客様お一人おひとりに真摯に向き合い、思いにお応えすることを大切にしています。 お客様のご要望はそれぞれ異なり、同じお客様でも、少し前と今とではお考えが変わられることもあります。時代によってもまた、求められるサービスは変わります。 だからこそ、私たちは常に、目や耳、心を研ぎ澄まして、目の前にいらっしゃるお客様の想いを汲み取り、声には出されないお気持ちにまで少しでも寄り添えるようでありたい。 お客様にとって、虎屋でのひとときがゆたかな余韻を残すものとなることを目指し、日々努力を重ねてまいります。
知識や技術の習得

和菓子についてはもちろん、年中行事や進物体裁の勉強、名入れや水引の結び方、包装の練習などを通じて基礎を身につけます。その後も、お客様の多様なご要望に応じ、より最適なご提案ができるよう、日々研鑽しています。
誂え菓子(オートクチュール)のご提供

ご要望を伺って、そのつど和菓子を誂える形式は、虎屋の商いの原点です。今日では、「WAGASHI・HAUTE・COUTURE(和菓子オートクチュール)」として受け継がれています。それは、素材からかたち・色・菓銘にいたるまで、お客様のご要望を最大限に汲み取り、一緒に考え、「その方だけの和菓子」をおつくりするというもの。記念日などの大切な瞬間に、特別なお菓子を添えることでお喜びが一層大きなものとなるよう、専門の職人が、技と心を込めて、菓子を仕上げていきます。
店づくり

虎屋では、お客様や地域の特性に合わせた店づくりを行なっています。たとえば2018年にリニューアルオープンした赤坂店は、お急ぎのお客様、ごゆっくりされたい方、海外からのお客様等、さまざまなお客様にとってご利用いただきやすい店を目指しました。1階にはご予約品をお渡しするカウンターを設け、お急ぎのお客様にすぐに商品をお渡しできるようにしました。売場からは従来の対面式のショーケースをなくし、商品台をフロアに点在させ、店員がよりお客様に寄り添ったご対応ができるような設えにしています。菓寮では、お一人のお客様にもお気軽にご利用いただけるようカウンター席を、小さなお子様連れのお客様にも気兼ねなくおくつろぎいただけるよう半個室席をご用意しました。さまざまなお客様にとって、居心地のよい店になるよう努めています。
豊かな高齢社会のために
豊かな高齢社会実現のために、虎屋が貢献できることは何かを考え、2015年より様々なサービスの実現に向けて取り組んでいます。
販売・接客における環境負荷の低減
虎屋では、日本古来の贈答の文化、気持ちを包む文化を大切にしています。これには、包装紙や化粧箱など、紙製の包装資材の使用が伴います。包む文化を継承しつつも、持続可能な未来のためにできることは何かを、私たちなりに模索していきたいと思います。
包装資材の一部に森林認証紙を使用
店舗では、手提げ袋や包装紙、サービス箱やパンフレット等の一部に、森林認証を受けた紙材を使用しています。森林認証とは、持続可能な方法で管理されている森から、資源を採取したことを証明する制度です。今後も、自然環境に負荷をかけない包装方法のご提案に向けて、一歩ずつ進んでまいります。