メニュー

一覧へ

歴史

【赤坂 第10回】虎屋文庫の開設

和菓子の資料室「虎屋文庫」という部署があることをご存知でしょうか。昭和48年(1973)、新館ビル(本社ビル隣接)の建設にあわせ、和菓子文化の伝承と創造の一翼を担うことを目的として設立されました。長年にわたり宮中の御用を勤めてきたとらやには、江戸時代の御用記録を中心とした古資料、井籠(菓子を運搬する容器)や木型のほか 、菓子や食文化、儀礼や京都などに関する蔵書が多数伝えられています。虎屋文庫はこれらを保存・整理するとともに、さまざまな菓子資料を収集し、和菓子に関する調査研究を行なっています。設立にあたった16代・光朝は、「店に数百年の文献が現存する。この過去の歴史への回顧と研究と分析と検討は将来への前進の糧である。過去なくて現在は存在しない。未来への道は開かれない。」とも語っていました。
新館内にあった展示室では、年に1~2回、和菓子の魅力を多彩な切り口で紹介してきました。「甘いもの好き殿様と和菓子展」や「お菓子とお酒の大合戦展」などのユニークな展示で、その数は78回にのぼります。また、和菓子の学術雑誌である機関誌『和菓子』を平成6年(1994)に創刊。「菓子とまじない、占い」や「地域資料に見る菓子」 など毎回テーマを設け、 年に1回発行、国内の図書館や資料館のほか、イタリアやフランス、ドイツなど海外の研究機関にも寄贈し、和菓子文化の普及に努めています。
新しい赤坂店の地下1階にはギャラリーをおつくりし、同店主催で和菓子や日本文化にちなんだ企画展や講演会、イベントなどを行なってまいります。来年度以降は、 虎屋文庫の展示も予定しています。ぜひご来場ください。

画像:夏の特別企画「和菓子の歴史」展(2010)の様子