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文化

御銘(ぎょめい)

虎屋の菓銘のなかには、天皇家や宮家、摂関家などの高位の方からいただいた「御銘(名)」があります。天皇では、光格天皇(1779~1817在位)からの銘が多く、たとえば『唐衣』(からごろも)『長月』『下染』(したぞめ)があげられるでしょう。また、公家では近衛家の当主の銘が数多く、特に近衛内前(このえうちさき・1728~85)公からは、子持ち饅頭に『蓬が嶋』(よもがしま)、蕨(わらび)餅に『岡大夫』(おかだゆう)など、32もの銘をいただいています。天皇家の命銘の場合は口頭で伝えられ、その旨が御用記録に記されましたが、近衛家などでは命銘書が出されました。
御銘の菓子は店頭に並ぶこともありますので、機会がありましたらぜひお楽しみください。

画像:「修学院御茶屋江 仙洞御所御幸ニ付御用留帳」より。『長月』『下染』は、光格天皇(当時は上皇)が御好みになり、文政12年(1829)9月14日に御銘をくださった。「御好被仰出御銘被下置候也」と見える。