和菓子暦
九月(長月)〜十月(神無月)の行事
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月見
お月見の風習は奈良時代に中国から伝わったといわれ、平安時代には貴族の間で盛んに行なわれていました。のちに農耕儀礼と結びつき、年中行事として広まっていきました。
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◯十五夜
旧暦の8月15日の月は「中秋の名月」といわれています。「芋名月」とも呼ばれますが、これは収穫を祝って団子やすすきとともに里芋などを供えたためです。
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◯十三夜
旧暦の9月13日の月は「後(のち)の月」、また、この頃収穫期を迎える栗や大豆(枝豆)を供えることから「栗名月」「豆名月」とも呼ばれます。十五夜と十三夜は両方見るのがよいとされ、どちらかの月しか見ないことは片月見(片見月)といわれ、忌み嫌われます。
九月(長月)〜十月(神無月)の和菓子
薯蕷製『月下の宴』
月見にちなんでおつくりした薯蕷饅頭です。緑と黄の色差しと焼印で、草むらから立ちあがって月を愛(め)でる兎の姿を描いています。
販売時期/
【十五夜】
関東・近畿・中部地方の一部店舗にて、9月29日~10月15日で販売。
※店舗によっては9月29日~10月1日で販売。
【十三夜】
近畿・中部地方の一部店舗にて、10月27日~10月29日で販売。
栗名月
旧暦8月の十五夜の「芋名月」に対し、旧暦9月の十三夜は栗を供えるので「栗名月」とも呼ばれています。『栗名月』は、新栗をたっぷり使った餡で御膳餡を包み、茶巾絞りにしたお菓子です。
販売時期/
【十三夜】
関東・近畿・中部地方の一部店舗にて、10月27日~10月29日
季節の羊羹『新更科』
更科は、信濃国(現在の長野県)の北部にあり、深山にかかる月の美しさと共に、歌にもよく詠まれています。季節の羊羹『新更科』は安永2年(1773年)頃のお菓子の値段帳に記録があり、その意匠は深山に満月を表現しております。
販売時期/9月上旬~9月下旬
生姜入焼菓子『残月』
明け方まで空に残っている月は、古来「残月」「有明月」と呼ばれ、俳句や短歌にもよく詠まれています。半月状にした生地の表面にすり蜜を塗った意匠が、薄雲のかかった残月を思わせます。硬めの皮と生姜の風味が特徴です。手作業で一つひとつ丁寧におつくりしております。
販売時期/通年
※取扱商品と販売期間は店舗によって異なります。
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