和菓子だより

2017.11.20

三代歌川豊国「十二月の内 小春 初雪」嘉永7年(1854)

菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。

江戸の情景を12ヶ月に当てて描いたシリーズのうちのひとつです。「小春」は陰暦10月の異称で、現在の11月頃にあたります。
ご注目いただきたいのは、左側に描かれた焼き芋屋。竈(かまど)にのせた鉄の平釜に芋を入れ、木蓋をし、蒸し焼きにしているものと思われます。うしろの籠には山盛りのさつま芋が見え、その人気がうかがえますね。なお、現在主流の石焼きが広まるのは昭和30年代以降のことです。

看板の「大々叶」は、この絵の売れ行きを願って書かれたものともいわれる。
現在でも大相撲の番付などに成功を祈願して書かれる。
参考:

「十二月の内 小春 初雪」解題/抄録」(国立国会図書館ホームページ)


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