和菓子だより

2021.10.28

「掟書」 文化2年(1805)

菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。

*画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。

「掟書」は虎屋の店員としての規範が記されたものです。天正年間(1573~92)にまとめられた内容を文化2年(1805)に書き改めた文書が今に伝わっています。

内容を要約していくつかご紹介すると、「菓子の製造にあたっては常に清潔を心がけ、口や手などをたびたび洗うこと」、「禁裏(皇室)や公家などのお客様でも、一般のお客様でも丁寧に接すること」、「上の者でも仕事に抜け落ちがあった場合は遠慮なく注意しあうこと」などです。200年前の文書に、菓子屋が守るべきこととして、衛生面への配慮、お客様との接し方、店員同士のコミュニケーションというような、現代に通じる記述が見られることに驚きます。

全体の要訳は社史『虎屋の五世紀』で読むことができます。
「第1部 前近代の虎屋 第4章 江戸時代後期の虎屋」 P.56~