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和菓子だより

2019.03.28

おいしい計算

「チバサンノウチカラ、ヤウカンヲ一箱イタダキマシタ。キノフ、オカアサンガ、ソノ1/4ダケ切ツテオ出シニナリマシタ。ミンナデタベマシタ。後ニマダドレダケ残ツテヰルデセウ」

これは、昭和12年(1937)作成の尋常小学校三年生用の国定教科書に掲載された算数の問題です。
戦前に使用されたこの教科書は、挿絵が豊富で、問題文も買い物や郵便料金といった日常生活にまつわる話題が多いなど工夫が見られるとして、現在も高く評価されています。
この問題には木箱入りの羊羹の写真も添えられており、切って食べる棹状の羊羹が贈り物の定番だったことがわかります。子どもたちにとって、少しずつ切って家族みんなで食べる憧れのお菓子だったのでしょう。

なお、教師向けの指導書には、生徒の関心を高めるため、「羊羹ハオイシイ菓子ノ一ツデ、細長イ直方体ヲシテヰルコト。値段ヲ考察サセ、衛生上ノ注意ヲ与ヘルコト」と記されており、楽しい授業風景が目に浮かびます。

参考:

第四期国定算数教科書『尋常 小学算術(児童用)第三学年 上』(海後宗臣・編纂『日本教科書大系 近代編  第13巻 算数(4) 』講談社 1962年)
岩下吉衛『小学算術教授書 尋3 上』明治図書 1937年 ※国立国会図書館デジタルコレクションにて公開中。

 


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