和菓子だより
2020.03.31
根津美術館 特別展 虎屋のおひなさま 作品紹介(享保雛図 田中抱二筆)
根津美術館「特別展 虎屋のおひなさま」は、
会期末の3月29日(日)まで休館のまま、閉幕しました。
展示会場で直接ご鑑賞頂くことはできませんでしたので、図録にない画像やエピソードも交えながら、主要な作品を3月31日(火)まで、ご紹介いたします。
享保雛図 田中抱二(たなかほうじ)筆

*画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。
田中抱二(1815-85)は琳派の酒井抱一の弟子で、四天王のひとりといわれています。三段表装の華やかな作品です。
女雛の袖は享保雛の特徴である筒袖。

非常に細密で丁寧に描かれ、金、銀泥(ぎんでい)、胡粉(ごふん)、緑青(ろくしょう)などをふんだんに使い、装飾品、小物を立体的に描いています。
手前にある器物の中には、紅白の饅頭、餅でしょうか。気になります。
なお、本展示の内容をまとめた図録『虎屋のおひなさま』が根津美術館より刊行されています。
展示作品全ての画像とともに、新たな撮影を加え、作品の特徴、技巧など見やすく構成しています。
また、最新の雛に関する研究を踏まえた論考も掲載しています。
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