和菓子だより

2021.02.25

御饅頭所看板 伝 鎌倉時代

菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます

高さ×横幅:116×63(㎝)

虎屋では饅頭伝来に関わる看板を所蔵しています。これは、仁治2(1241)、中国留学から帰国した聖一国師(しょういちこくし)が、博多の茶店の主人、栗波吉右衛門に饅頭の製法を伝授したときに書き与えたものといわれています。この時の饅頭は酒饅頭で、吉右衛門の屋号(虎屋)にちなんで虎屋饅頭と呼ばれ、各地に広まりました(博多の虎屋と弊社とは、直接のつながりはありません)。

看板は、長く博多にありましたが、昭和13(1938)に縁あって虎屋に譲り渡されました。毎年62日の創立記念日には、東京への出店を決断した12代店主光正の肖像画や、江戸時代に店頭に置かれていたと伝わる「虎屋看板」とともに、この看板もお祀りし、法要を営んでいます。

なお、虎屋は、種々工夫を加えた酒饅頭として「虎屋饅頭」を受け継いでいます。販売期間は、例年11月上旬から3月中旬までですが、2021年は315日までとなっています。

※御饅頭所看板と聖一国師に関しては、虎屋文庫機関誌『和菓子』9号に詳しく紹介されています。