和菓子だより

2020.03.26

根津美術館 特別展 虎屋のおひなさま 作品紹介(牡丹唐草文貝桶)

根津美術館「特別展 虎屋のおひなさま」は、現況を鑑み、
会期末の3月29日(日)まで休館することが決定しました。

残念ながら展示会場で直接ご鑑賞頂くことはできなくなりましたが、今月末まで、根津美術館の構成による展示順に沿って、図録にない画像やエピソードも交えながら、主要な作品をご紹介いたします。

牡丹唐草文貝桶

貝桶とは、貝合わせに使う二枚貝を入れる容器のこと。貝合わせは本来は遊びですが、二枚貝は同じ貝でないとうまく合わないこともあって、女子の貞節の象徴とされ、江戸時代には嫁入り道具の一つとして用意されることもありました。特に大名家では、婚礼調度の筆頭道具として位置づけられ、豪華なものが作られましたが、この貝桶もそれを彷彿とさせる美しさです。

 

貝桶は高さ7㎝、中の貝は指先にのるほどの小ささで、内側には美しい絵が描かれている。

なお、本展示の内容をまとめた図録『虎屋のおひなさま』が根津美術館より刊行されています。
展示作品全ての画像とともに、新たな撮影を加え、作品の特徴、技巧など見やすく構成しています。
また、最新の雛に関する研究を踏まえた論考も掲載しています。
購入方法、価格、送料などの詳細はこちらをご覧ください。

※ 貝合わせは、蛤などの二枚貝の片方を伏せ、それに合う片方を選び取る遊び。

参考:大枝流芳 『貝盡浦之錦』(1751)より 国立国会図書館蔵