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和菓子だより

2018.08.24

『古今名物御前菓子秘伝抄』 享保3年(1718)

菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。

「はん仕やう」(パンの作り方)と書かれた頁。

『古今名物御前菓子秘伝抄』は、享保3年(1718)に刊行された、日本でもっとも古い版本の菓子製法書です。105種類もの菓子の製法がのっており、金平糖やカルメラなどといった南蛮菓子のほか、パンも含まれています。材料は、小麦粉と甘酒で作る「ふるめんと」(イーストの代用品)、小麦粉、砂糖とあり、窯の中で大量の薪を燃やしてから生地を入れ、余熱で焼いていました。この焼き方は、18世紀頃までヨーロッパで行われていたものだそうです。

※16世紀から17世紀にかけて来日したポルトガル人やスペイン人などがもたらした菓子。鶏卵や大量の砂糖が使われている。

参考文献:

鈴木晋一訳『<原本現代訳>古今名物御前菓子秘伝抄』教育社 1988年


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