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歴史上の人物と和菓子

今も昔もお菓子好きはいるものです。歴史上の人物にまつわるお菓子のエピソードを連載しています。
※ お菓子の画像はイメージです。お問い合わせは菓子資料室 虎屋文庫までお願いいたします。

2008.01.16

坂本龍馬と金平糖

和漢三才図会

幕末の風雲児

坂本龍馬(1835~67)は風雲急を告げる幕末の動乱期、倒幕運動に身を投じました。特に対立していた薩摩藩と長州藩を仲介し、薩長同盟を成立させたことは有名です。日本の夜明けを目前にして暗殺されましたが、その波乱の生涯は何度も小説や映画となり、今なお人気の高い人物です。

女性のお肌と金平糖

龍馬はしばしば故郷土佐の姉や姪に書状を送っており、率直かつ軽妙な語り口から人柄が偲ばれます。龍馬は、8歳年下の姪春猪(はるい)に外国産のおしろいを送る一方、慶応3年(1867)の書状では金平糖の鋳型のような肌を、おしろいで塗りつぶしているだろうとからかっています。若い女性の肌をでこぼこしたものに例えるなんて、随分失礼ですね。春猪とはそんな冗談も言い合える、親しい間柄だったのでしょう。

龍馬、金平糖の作り方を誤解?

龍馬は別の書状でも女性がおしろいを塗る様を「金平糖の鋳型がおしろいにてふさがり候」(原文平仮名)と書いていますので、お気に入りの表現だったのかもしれません。ところが、金平糖作りには鋳型は使わないのです。どうやら龍馬は作り方を誤解していたようです。
金平糖は現在、グラニュー糖などを芯に、鍋で回転させながら少しずつ糖蜜をかけて角を成長させ、2週間ほどかけて作られます。江戸時代には芥子の実などが芯にされていました。
金平糖の角はどうやってできるのか?身近な菓子でありながら、意外と知られていないのではないでしょうか。龍馬が本当の作り方を知ったら、楽しい手紙で家族に報告したかもしれません。

※この連載を元にした書籍  『和菓子を愛した人たち』(山川出版社・税込1944円)が刊行されました。是非ご一読くださいませ。(2017年6月2日)

参考文献:

宮地佐一郎『龍馬の手紙』講談社 2003年

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