メニュー
歴史上の人物と和菓子

今も昔もお菓子好きはいるものです。歴史上の人物にまつわるお菓子のエピソードを連載しています。
※ お菓子の画像はイメージです。お問い合わせは菓子資料室 虎屋文庫までお願いいたします。

2005.05.16

モースと辻占煎餅

辻占煎餅 有限会社小林製菓所(新潟県)

日本での功績

動物学者エドワード・モース(1838~1925)は、明治10年(1877)大森貝塚を発見し、日本の考古学発展に大きく貢献した人物です。
モースは東大で動物学を講じる一方、日本の風俗に並々ならぬ関心を示しました。著書『日本その日その日』(平凡社東洋文庫)では国内の様々な事物に触れています。菓子にも少なからず興味を持っていたようで、同書には子供相手に菓子を売る行商の姿を描写した記述もあります。

辻占にも着目

明治16年(1883)の項では「辻占煎餅」のスケッチがつくはね(羽根突きの羽根)形で描かれています。辻占煎餅とは江戸時代から作られている占い紙入りの煎餅です。モースはこれを「ある種の格言を入れた菓子」として「糖蜜で出来ていてパリパリし、味は生姜の入っていないジンジャースナップ(生姜入の薄い菓子)に似ていた。」と書いています。さらに「私は子供の時米国で、恋愛に関する格言を入れた同様な仕掛けを見たことを覚えている。」と言及しています。
この記述から、日本の江戸末期にあたる頃、すでに米国でも辻占煎餅と似たものが存在したことがわかり、興味を覚えます。また現在も米国始め各国にみられるフォーチュンクッキーとの関連も気になるところです。
なお帰国後のモースは米国北東部セイラム市のピーボディ-博物館長となり、日本で収集した民具類を展示し、異文化紹介にも尽しました。そのなかには、未開封のまま保存された四角い瓶入りの金平糖もあります。 

※この連載を元にした書籍  『和菓子を愛した人たち』(山川出版社・税込1944円)が刊行されました。是非ご一読くださいませ。(2017年6月2日)

 

虎屋のウェブサイト上に掲載しております内容(上記「歴史上の人物と和菓子」内の文章を含みます)に関する著作権その他の権利は虎屋が有しており、無断に複製等行いますと著作権法違反等になります。当ウェブサイトに関する著作権等については、以下のページをご覧下さい。

著作権について


トップへ戻る