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歴史上の人物と和菓子

今も昔もお菓子好きはいるものです。歴史上の人物にまつわるお菓子のエピソードを連載しています。

※ お菓子の画像はイメージです。お問い合わせは菓子資料室 虎屋文庫までお願いいたします。

2002.12.16

光格上皇と虎屋の菓子

学問を好まれた上皇

光格上皇(こうかくじょうこう・1771~1840/天皇在位1779~1817)は、儒学 を好み、有職故実(ゆうそくこじつ)にも通じていた方で、11代将軍家斉(いえなり) に自ら漢詩を作って贈られたというエピソードも残っています。 お菓子も好まれたのか、虎屋には上皇から頂戴した菓銘の記録があります。

修学院行幸に納めた菓子

上皇は修学院離宮 がお気に入りで、度々行幸されました。12回の行幸に際し、虎屋は、150種の菓子を納めています。以下はいずれも同行幸にお納めした菓子に対し賜った銘です。
文政12年(1829)長月、下染、松の友
天保2年(1831)村紅葉、山路の菊、滝の糸すじ

数々の御銘

上記の中からいくつかご紹介しましょう。「山路の菊」(写真参照)や 楓を象った「下染」は、現在もほぼ毎年店頭に並びます。また「村紅葉」(濃淡もさまざまに紅葉する意)は、羊羹の切り口に楓の葉形を3つ配した 美しい意匠です。一方では「滝の糸すじ」という凝った銘も考案されています。 文化文政年間(1804~1830)以降は、菓子意匠や銘も一段と工夫され るようになりました。これらの菓子はその一例とも考えられます。 なお、修学院行幸以外の機会にも上皇からは銘を頂戴しています。 単に味わうだけでなく、菓銘から醸し出される趣に心を寄せるひとと きは、和菓子ならではとも言えるでしょう。光格上皇はその点、さらに一 歩進んで自ら銘を考案されたわけで、菓子に対する思い入れの深さが伝わ ってきます。

※この連載を元にした書籍  『和菓子を愛した人たち』(山川出版社・税込1944円)が刊行されました。是非ご一読くださいませ。(2017年6月2日)

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