和菓子だより

2020.03.31

根津美術館 特別展 虎屋のおひなさま 作品紹介(雛画賛 藤本鉄石筆)

根津美術館「特別展 虎屋のおひなさま」は、 
会期末の3月29日(日)まで休館のまま、閉幕しました。

展示会場で直接ご鑑賞頂くことはできませんでしたので、図録にない画像やエピソードも交えながら、主要な作品を3月31日(火)まで、ご紹介いたします。

雛画賛 藤本鉄石(ふじもとてっせき)筆

*画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。

藤本鉄石(1816~63)は、京都で書画家として有名でした。幕末、勤王の志士として、大和国、現在の奈良県で挙兵して天誅組を結成し、総裁の一人となりますが、壮絶な最期を遂げます。

表装は三段表装で、表具の意匠が非常に凝っています。一文字、風袋には菊と桐の紋が施されています。

画賛ともに薄墨を用いて勢いよく、一気に描かれています。水墨による立雛図は珍しい作品です。

虎屋には富岡鉄斎が若き日に影響を受け、自ら箱書きした藤本鉄石の作品が数点あります。恐らく14代店主黒川光景の弟で、京都店支配人であった黒川正弘が、お店の近所に住んでいた鉄斎と非常に親しい関係にあったことから入手したものと思われます。

なお、本展示の内容をまとめた図録『虎屋のおひなさま』が根津美術館より刊行されています。
展示作品全ての画像とともに、新たな撮影を加え、作品の特徴、技巧など見やすく構成しています。
また、最新の雛に関する研究を踏まえた論考も掲載しています。
購入方法、価格、送料などの詳細はこちらをご覧ください。