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とらや和菓子用語集

「とらや」独自のことば、和菓子の世界のことば。
「とらや」と和菓子にちなんだ用語の解説集です。

用語カテゴリ
材料
製法
その他



材料

用語 解説
青きな粉 青大豆を炒って粉にしたもの。鶯粉とも呼ぶ。
小豆 「あずき」「しょうず」とも呼ぶ円筒形の赤褐色の豆。羊羹、饅頭、最中、汁粉など和菓子づくりに欠かせない餡の原材料。古来、その赤い色は、災いや病をしりぞけるという民俗信仰があり、日本人の食生活と密接に関わってきた。
「とらや」の羊羹は、小豆を選別した粒よりの撰小豆を使い作られている。
寒天 天草その他の原藻から寒天質を熱湯で抽出し、濾過し、凝固させ凍結乾燥させて作る。
寒梅粉 梅が咲く寒い時期に新米を粉にしたことから名付けられたという。一般に関西地方では寒梅粉、関東地方ではみじん粉と呼ぶ。もち米を蒸して搗き、餅にした後に白く焼き上げ、砕いた粉。
きな粉 大豆を焦げない程度に炒った後、荒砕きして種皮を除き粉砕して微粉化したもの。黄大豆を原料としたものは黄褐色をしている。青大豆を用いると上記の青きな粉になる
葛粉 葛の根から取れる澱粉質で、純白の粉。厳寒期におよそ2ヶ月かけて作られる。夏の生菓子や、蒸羊羹・葛切に使われる。
黒砂糖 さとうきびの汁を煮詰めて凝縮して作る含蜜糖のひとつ。飴やかりんとうなどの駄菓子に良く使われ、とらやでは饅頭の皮や餡にも使う。又『おもかげ』は黒砂糖風味の羊羹である。
氷餅 もち米の磨砕液を作って煮た後、型に流して外気で凍結させ、切断して紙で包み1ヶ月かけて乾燥して作られる。主に寒中に作られる。「とらや」の生菓子 (道明寺製など) には、これを砕いたものをまぶす。
生姜 特有の香りがある。焼菓子の生地にすりおろして入れたり、干菓子には、フリーズドライ (冷凍乾燥) した粉を使ったりする。
上新粉 うるち米を生のまま粉にした粉を新粉と呼ぶ。上新粉は、上等な新粉という意味で、新粉より目が細かい粉。団子や柏餅などに使われている。
上用粉 うるち米を生のまま粉にした粉。上新粉よりさらに目の細かい粉。薯蕷饅頭に使われているため薯蕷粉とも呼ばれる。
白玉粉 主に求肥、団子に利用される粉。昔は寒中に作られたため、寒晒 (かんざらし) 粉とも言われている。
もち精白米を水漬け、水切り後、加水しながら石臼で挽き、出てきた乳液を脱水して乾燥させた粉。
白小豆 乳白色のアズキ。産地は群馬・茨城。小豆に比べると高価。生菓子用の白餡は、白小豆100%である。
白双糖 結晶が大きく、糖分が100%近い純粋な砂糖。餡や羊羹に使われている。
白下糖 和三盆糖を精製する段階でとれる、サトウキビの絞り汁を煮詰めたもの。赤茶色をした水飴状の砂糖。
新引粉 主に、押物 (打菓子) や高級おこし、または菓子のまぶし物などに使われる。もち精白米を水洗い、水漬け、水切り後蒸し上げ、乾燥したものを粉砕して少しずつ煎り上げた粉。当店で使用しているものでは、商品名 (荒粉、さくらみじん粉、椿粉) などがある。
(1)荒粉・さくらみじん粉…粒子の大きさの違いで名前が違う。大きい物が荒粉で小さな物がさくらみじん粉である。
(2)椿粉…(1)よりも荒めのものをきつね色まで煎り上げたもの。椿餅に使用。京都ではいり道明寺粉が通称。
中双糖 白双糖を精製する段階で、カラメルで着色した砂糖。
つくね芋 つくねいも 大和いもとか薯蕷芋と呼ばれているゲンコツ状の芋
薯蕷饅頭などの生地は、このいもをすり降ろし、上用粉を揉み合わせて作る。
手亡 (てぼう) インゲン豆の一種。白色の5〜8mm位の楕円形の豆。種皮の色の白さから、大福豆などとともに白インゲンとも呼ばれる。
道明寺粉 大阪府南河内郡の道明寺という寺でつくり始めたことにより、この名が付けられた。もち精白米を水洗い、水漬け、蒸して乾燥させ、乾飯 (ほしいい) にし、適当な粒に粗挽きしたもの。
肉桂 肉桂の木から取った茶色の粉末状のもの。強い香りがする。シナモン。
梅肉 梅の果肉を加工したもの。
薄荷 (はっか) シソ科の多年草。茎、葉から香料がとれる。ミント。
福白金時 インゲン豆の一種。白色の1cm位の楕円形の豆。手亡とともに白餡に使われており、そのなめらかな舌ざわりは羊羹の粘りに重要である。
ふくらし粉 (膨脹剤) 小麦粉を使った新饅などに使う。イスパタ、ベーキングパウダーのこと。
糯粉(もちこ) もち米を生のまま粉にしたもの。求肥に使われる。
柚子 日本料理にかかせない素材で皮や果肉を使い、菓子にも様々に利用される。
和三盆糖 日本古来の製法で徳島や香川で作られる砂糖。上品な甘さで、さらりととける。
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製法

用語 解説
粟製 寒天を溶かし、白双糖を混ぜ、煮詰めた液に新引粉を加え、くちなしで黄色 (粟色) に染めたもの。
外良製 白双糖を溶かし上新粉を混ぜ、蒸して搗いたもの。
押物製 湿り気をつけた上白糖に寒梅粉・澱粉 (でんぷん) を混ぜ、ふるいで漉してから木型に入れて押し、乾燥させたもの。
黄身餡製 白餡に卵黄 (生の黄身と茹でた黄身) を火にかけて混ぜた生地のこと。
求肥製 白玉粉に水を加え白双糖を混ぜて蒸し、白双糖の蜜を加えて火を通しながら煉ったもの。
きんとん製 餡をもみ、こし網で漉してそぼろを作り、煉切製や求肥で餡玉を包んだ芯のまわりにそぼろを付けたもの。
葛製 葛粉と白双糖を煮溶かし、熱湯を加え葛を返し透明に煉り上げたもの。
餡を包み、茶巾絞りや坊主(丸)型に成型する。
葛製の多くは、菓銘に「水仙」の名をつけて呼ばれる。
栗製 栗を使用した生菓子のこと。
その年に収穫された新栗を使用するため、栗の旬である秋 (9〜10月) にのみ製造する。
琥珀製 寒天を溶かし、白双糖を加え煮詰め、水飴を加えたもの。
くちなしで琥珀色に染めたため「琥珀」もしくは「金(錦)玉 (きんぎょく)」と呼ばれるようになった。
着色していない透明のものは「白琥珀」もしくは「銀玉」と呼ばれるが、その他色目により緑、黒砂糖を加え黒色などに染めたものなどがある。
湿粉製 餡と餅粉・上新粉を混ぜてもみ、こし網で漉してそぼろを作り枠に入れ蒸したもの。
薯蕷製 饅頭:上用粉と上白糖を混ぜ、つくね芋 (山芋) をすってもみ合わせた生地で餡を包んで蒸したもの。
段物:つくね芋に上新粉と上白糖を混ぜ、枠に流し入れて蒸し、裁断・成型したもの。
道明寺製 饅頭:水で柔らかくした道明寺粉に上白糖を混ぜ、蒸した生地で餡を包んだもの。
巻物:水で柔らかくした道明寺粉に上白糖を混ぜ、蒸した生地をのばし、餡を敷いて渦巻き状に巻き、裁断・成型したもの。
型物:寒天を溶かして白双糖を加え、水で柔らかくした道明寺粉を混ぜ、枠や瀬戸型に流して固めたもの。
煉製 寒天を溶かし、餡と白双糖を加え混ぜ、火を通してよく煉り上げ枠や瀬戸型に流して固めたもの。
煉切製 餡に求肥または薯蕷を混ぜて蒸した生地のこと。とらやでは求肥を混ぜたものを使用している。
「煉切」の呼称は、火を加えて原材料を煉り合せ、完成した生地にして切り分ける工程からきている。
水羊羹製 餡に白双糖・葛粉を加え混ぜ、火を通して煉り上げ、成型して蒸す。
蒸羊羹製 餡に小麦粉・葛粉を混ぜ、枠に流して蒸し上げたもの。 現在「羊羹」といえば煉羊羹を指すことが多いが、江戸時代に寒天が発見される迄は小麦粉や葛粉を混ぜて蒸し固める蒸羊羹が一般的だった。
桃山製 白餡に卵黄・寒梅粉などを混ぜて煉り、成型し表面を焼く。
餅製 以下2製法がある。
1.上新粉・餅粉・上白糖を水で混ぜて蒸し、搗くかもむ。主な生菓子に用いられるのは、この方法である。
2.糯米を蒸して搗く。菓寮メニュー「汁粉」の餅など。
焼物製 卵・上白糖・小麦粉を合わせ、銅板で焼いたもの。
羊羹製 餡に小麦粉・寒梅粉を混ぜて蒸し、揉み込んだ生地のこと。
虎屋では、製法が羊羹の原型である蒸羊羹から変化したことから「羊羹製」と呼ばれているが、これは虎屋独特の呼称。
他店では「こなし」とも呼ばれている。
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その他

用語 解説
干支菓子 年の暮れになると、菓子屋の店頭に、次の年の干支にちなんだ菓子が並ぶ。御題菓子とともに、新年の風物詩である。
御題菓子 古来、宮中で歌会は「歌御会」、新年の歌御会は「歌御会始」と言う。明治15年に、御製 (ぎょせい:天皇のおつくりになられたもの) などが新聞に発表されるようになり、呼び方は、大正の末まで続き、大正15年 (1926) になって「歌会始」と改められた。この「歌会始」でのお題に因んだ菓子を「御題菓子」という。
井籠 (せいろう) 菓子を運ぶための容器のひとつ。本来饅頭を蒸す蒸籠が温かいものを早く届けることを狙いとして使われたため、同じ呼び方になったといわれている。
饅頭 羊羹と同様に、室町時代に、禅僧によって中国からもたらされた「点心」のひとつ。虎屋饅頭・塩瀬饅頭という二つの系統が主に今に伝わる。
水羊羹 水羊羹の起源は定かではないが、当店の資料には延享3年 (1746) に初めて、「水羊かん」と菓銘が記されている。また、安政3年 (1856) の資料に水羊羹の原材料として「小麦のこ」「葛のこ」とあり、この当時の水羊羹は葛と小麦粉が使われていた事がわかる。後年、寒天を主材料とした現在のような水羊羹が広まり、今では日本の代表的な夏菓子となっている。
最中 江戸時代後期に生まれた菓子で、当初は今の最中の皮に薄甘味をつけたような、せんべいに近いものだった。満月のように見えるのでこう呼ばれた。後に餡をはさむようになり、現在の最中に至る。
最中の名は、『拾遺集 (しゅういしゅう)』(平安時代) の源順 (みなもとのしたごう) の歌、「水の面に 照る月なみを数ふれば 今宵ぞ秋の 最中なりけり」からとった菓銘であったともいわれるが、現在ではこの種の菓子の総称となっている。
羊羹 羊羹は鎌倉〜室町時代に中国へ留学した禅僧が日本へ伝えた点心 (てんしん:食間にたべる小食) の一つ。本来、羊羹は「あつもの」の意で、羊肉の汁物を指したが、禅僧は肉食を禁じられたため、小豆や葛粉、小麦粉を用いて見立てたと考えられる。当時の羊羹は今の蒸羊羹に近かった。寒天の発見後 (万治年間1658〜61)、寛政年間 (1789〜1801) に、江戸で煉羊羹が工夫されて広まり、今日に至っている。



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