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阪急電鉄、阪急百貨店、宝塚歌劇団などの阪急東宝グループの総帥、小林一三(いちぞう)(1873-1957)は、実業家としての顔だけではなく、逸翁(いつおう)の名で茶人としても知られています。
電力の鬼と呼ばれた実業家の松永安左ヱ門と親しく、彼の紹介で薬師寺管長の橋本凝胤(ぎょういん)との交流も始まります。大阪府池田市にある旧宅の雅俗山荘内において、逸翁が亡くなるまでの121回、橋本管長の講話を含む茶会、薬師寺会が催されました。逸翁の友人、家族、親戚が集う楽しい会であったようです。
昭和32年(1957)1月25日、翌日の茶会の準備を楽しみながら終えた逸翁は、その夜突然、心臓の病で召されました。茶人逸翁を偲び、祥月命日、雅俗山荘内の茶室「人我亭(にんがてい)」において、逸翁美術館主催の逸翁忌追慕茶会が開催されています。今年で52回目を迎えるこの茶会のお菓子には、山荘の名にちなんで「雅」の印を押した雅俗饅頭という白い薯預饅頭が使われます。この饅頭は彼の好物の大福を作っていた和菓子店のものです。
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