■この展示は終了しました。■ おいしいものは旅の楽しみ。江戸時代の人々も旅の空の下、名物や菓子を味わっていました。 今回の展示では、江戸から明治時代に旅した人々が書いた道中日記から、 当時の旅人が食べた菓子を紹介いたします。 滝沢馬琴や歌舞伎役者三代目中村仲蔵ほか、 旅人達が出会った菓子の数々をお楽しみください。
江戸時代の旅人は、非常に小さな日記帳を持参して、細かな文字で日々の旅程を記し、 宿代やわらじ代あるいは昼食や茶代などの費用も記録しました。 なかには道中で味わった菓子や旅先の感想をことこまかに書き記したものもあります。 道中日記には旅の記憶が詰まっています。
江戸から明治にかけて実在した12人の旅人の道中日記から、 菓子に関するエピソードを紹介して、彼らが味わった菓子を再現します。
『南総里見八犬伝』で有名な流行作家滝沢馬琴は、関西を訪れ料理や人々の 気質や違いなどを江戸と比較しつつ旅の感想を記しました。そのなかでも京 都名物大仏餅を「味ひ甚だ佳なり」と大絶賛しています。
世田谷喜多見の農民国三郎は、28歳の時3ヶ月にわたって各地を旅して菓子を食べることなんと154回、 なかには「きゅういらず」という不思議な菓子もありました。 その正体はギャラリーにて。
陰陽師安倍晴明の子孫である土御門泰邦は、天皇のお使いとして江戸へ下ります。 生まれて初めての長旅に勇んで名物を食べ続けます。なかでも駿河では安倍川餅を食べ、 あまりのおいしさに一気に平らげて、先祖の名前を詠み込んだ和歌まで作りました。
江戸の団子は四つ刺しでした。長い道中五つ刺しの団子ばかりを食べていた 中村仲蔵は、江戸に帰ってきた喜びを団子に託して「四つざしの団子尊き桜 かな」と俳句を詠んでいます。 昔の旅と菓子を楽しんでみませんか。