■この展示は終了しました。■ 災いを払い福が来ることを願って、古来様々な菓子が作られてきました。 今回は占いの紙が入った煎餅「辻占(つじうら)」、疱瘡(ほうそう)見舞い用の軽焼(かるやき)や赤い色の落雁、幸運な年回り「有卦(うけ)」に用意した「ふ」の字尽しの菓子、福を呼ぶ縁起菓子などをご紹介しました。
「辻占(つじうら)」という、小麦煎餅の中に小さな占いの紙が入った菓子があります。「おまえの心がききたいよ」「気をながくおまちよ」など、恋の行く末を思わせる艶めいたことが書かれており、江戸時代には花柳界を中心に大変人気を呼びました。 今回は、辻占プレゼント(詳細は、同封の写真説明をご覧下さい)をはじめ、辻占の歴史や、今も作られる各地の占い菓子など、その魅力をご紹介しました。
災いを払い幸せに暮らせるよう、日本人は年中行事や人生の節目に菓子を食べてきました。現在は季節の菓子として知られる草餅や粽、亥の子餅も、もとは厄除けのために用意されたものです。また寺社でも厄除け菓子の授与があり、いただいた人はそれを食べたり、災いが家に入らないよう門などに飾ったりしました。ここでは年中行事のほか、各地の寺社に残る厄除けの菓子を展示しました。
医療技術が現在のように発達していなかった頃、病気は死に通じるものとして大変恐れられていました。人々は病が早く直り、健康になれるよう、さまざまな民間医療やまじないを行ってきました。 そのうち、激しい高熱と発疹で恐れられた疱瘡(ほうそう)(天然痘(てんねんとう))の患者には、特別な菓子が見舞品に使われました。症状が軽く済むことを願った「軽焼(かるやき)」や、災いを払うと信じられた赤い色の干菓子など、疱瘡除けにちなむ菓子をご紹介しました。
江戸から明治時代、幸運が7年間続くという「有卦(うけ)」入りを祝う風習が広まりました。宮中では百味菓子(100種類の菓子)、武家や民間では、富士山や藤の花など「ふ」の字がつく菓子を用意しました。ここでは虎屋が宮中に納めた有卦の菓子を専用の箱(百味箱)に入れて再現しました。
めでたい行事には、縁起の良い意匠の菓子がつきもの。 定番の松竹梅や鶴亀の意匠のほか、石川県金沢市の福徳(諸江屋)、三重県津市の福引せんべい(平治煎餅本店)など、地方で作られる珍しい招福の菓子もご紹介しました。